
フランスのジェルデ(Jielde)社のFloor Lampです。
デザイナーはJean-Louis Domecq。
普通の長さのアームが5本付いたジェルデのFloor Lampです。
元の塗装は剥がされていますが研磨はされておらず、間接部分などのアルミのパーツの巣穴やスジはあえて残してあります。
ランプ自体は経年で黒っぽく変色しているようにも見えますが、たぶんこれは黒染め加工されたものだと思います。経年変化でもさすがにここまで均一に黒くはなりません。特にアルミのパーツは。
ちなみに黒染めとは、表面に化学薬品(黒染め液)で緻密な酸化被膜(黒錆)を形成させて錆を防ぐ処理のことです。簡単に言えば表面をわざと黒く錆させて見た目も汚い赤錆を発生しにくくする処理です。
黒染めは塗装とは明らかに違い独特な質感になります。インダストリアル系(工業系)の家具屋などでもアンティーク加工の一種として黒染めが使われていたりします。工具にもインダストリアル・フィニッシュという酸化皮膜処理されたものがあります。
黒染め液もいろいろありますが、有名なのはバーチウッド社のガンブルー液で、スーパーブルー(鉄用)やアルミブラック(アルミ合金用)など素材により液も違います。鉄用のものが多いですがアルミは染まりにくいので専用の液を使った方が良いようです。